Nさんは子供の頃はニンジンが大嫌いでした。しかし、大人になって食べてみたら美味しいと感じ、栄養のためにもニンジンを食べるようになりました。しかし、何故かニンジンを食べると胃の調子が悪くなりアレルギー検査も受けましたが何も問題はありませんでした。真剣に訴えるNさんにドクターは「ニンジンアレルギーなんて聞いたことがない。精神的なものなのじゃないかな」と言われたことで私のクリニックを訪れました。
何故ニンジンにアレルギー反応を起こすのかキネシオロジーで調べてみました。アレルギー反応は精神的な圧迫や拒否から生じることが多いものです。Nさんの両親の性格は全く対照的で生活のいろいろな部分でぶつかっていましたが、母親がいつも折れていたことで結婚は成り立っていました。
しかし、Nさんが生まれてから母親は子供の躾に対しては父親に合わせることしませんでした。「のんびり伸び伸びと個性を育ててあげよう」という父親と「躾をしっかりしてどこに出しても恥ずかしくない子供に育てたい」という母親の間では常に子育ての仕方で対立をしていました。
その中でも特にNさんが覚えているのは幼いNさんのニンジン嫌いで両親が大喧嘩をしていることです。ニンジンを残すNさんに対し、無理にでも体に良いからと食べさせようとする母親と食べたくないなら無理矢理食べさせる必要はないという父親。
その二人が言い合っている中、Nさんが黙々とニンジンを食べだすと「無理するな。嫌なら残せばいいんだから」と言う父親に母親が「せっかく食べているのに邪魔しないで!」と応酬して喧嘩になったのでした。話しているうちに思い出したのかNさんは少し涙ぐんでいました。「本当にもう嫌だって思ったんです。両親の喧嘩、それとニンジン(笑)」笑い泣きしながらNさんは言いました。
話を聞いただけでも、その状況いた幼いNさんのストレスを察します。Nさんは怒りや悲しみなどのストレスと一緒にニンジンを食べていたので、脳はニンジン=ストレス(精神的アレルギー)=肉体的アレルギーになってしまったのです。もちろん、そのストレスを解除した後はNさんのニンジンアレルギーはなくなりました。
この他にも健康食品のテンペ(インドネシアの大豆発酵食品)で消化不良で胃もたれをするHさんも同様に強い感情的なストレスとテンペがリンクして脳で処理をされていたケースもあります。